ミシンの種類について

家庭用ミシン

家庭用ミシンとは、ご家庭で使われているミシンです。
機能や制御の方法でいくつかの種類に分類されます。
直線、ジグザグ、ボタンホールなどの実用縫いだけのものから、色々な飾り模様のできるもの、大きな刺しゅうができるものなどがあります。大きさによって、コンパクトミシンと呼ばれる種類もあります。

電動ミシン

針、釜、送りの運動を内蔵モータにより行うミシン。ミシン速度は電子制御されていません。作動は、ボタン式とフットコントローラー式があり、高速にしないと力が出ないので、厚物縫いには不向きです。

電子制御ミシン

電子回路で針の上下運動で制御するミシンです。ダイヤルを回して縫い模様の切替をします。低速でも力があるので、厚物縫いもこなせます。作動はボタン式です。

電子ミシン

電子制御ミシン同様、針の上下運動を電子回路で制御するミシンです。低速でも力があるので、ある程度の厚物もこなせます。
ダイヤルを回して縫い模様の切替をします。縫いはじめをゆっくり縫うことができ、針がいつも上か下かの同じ位置で止まるので便利です。
電子ミシンは、速度調節が電子制御(スタートストップボタン、スライド速度調節)であることと、針停止位置があることが特徴です。
模様選択はダイヤル式で、模様を出すカム(運動の方向を変える機械要素)が内臓されている機械式です。
以前は中級機種から一部高級機種まで電子ミシンでしたが、現在では低額商品の大半がこのタイプです。

コンピューターミシン

針の上下運動、振り幅と縫い目の長さをマイクロコンピュータで制御するミシンです。
低速でも力があるので、ある程度の厚物縫いもこなせます。ボタンを押すだけで縫い模様の切替ができ、模様も豊富です。
また、縫いはじめをゆっくり縫うことができ、針がいつも上か下かの同じ位置で止まります。
コンピュータミシンとは電子制御の速度調節、針上停止に加え模様選択がボタン式で、模様を出す方法も内臓カムを使わず、マイコンとバルスモーターによる電子制御です。
模様を出すための機械駆動部品が少ないので故障が少ないうえ、カムに頼らないので、たくさんの種類の模様縫いが可能な点が特徴です。
現在では家庭用ミシンの主流を占めています。ステッチ縫いで、文字、数字が縫えたり出来る機種もあります。

刺繡ミシン

本格的な刺繡が出来るコンピューターミシンです。
実用縫いの他に、自動で刺繡ができます。刺繡は内臓模様や専用の刺繡カード等の模様がしようできます。

コンパクトミシン

コンパクトミシンとは6kg程度の小型軽量なミシンです。以前はフットコントローラー式の電動、または電子ミシンがほとんどでしたが、最近はコンピューター制御のコンパクトミシンもあります。これに対しフルサイズ、スタンダードサイズのミシンは7kgから10kgほどあります。
ベッドの広いフルサイズのミシンが使いやすいですし、大きく重いミシンの方が一般的に縫う力も強くなりますが、使用頻度がそれほど多くなく、使用するときだけ収納場所から出してくる場合は軽いミシンの方が出し入れが楽で便利です。

職業用ミシン

家庭用ミシンより速度が出せ、耐久性が高い、直線縫い専用のミシンです。
家庭用よりも縫い上がりが美しく、より厚物縫いが可能です。
工業用ミシンが縫製工場で使うために作られているのに対して、職業用ミシンは洋裁店、家庭向けのミシンです。耐久性、縫製能力が高いため、直線縫い専用という単一機能にもかかわらず比較的高価です。
作動はフットコントローラーで行い、ポータブルタイプですので、机に置いて使えます。
針は家庭用針が使えるものと工業針を使うものがあり、一般的には工業用の方が耐久性に優れています。押さえは工業用を使うので、家庭用ミシンよりも用途に応じて種類が豊富です。

ロックミシン

ロックミシンとは、既製品同様の縁かがりをするためのミシンです。
余分な布端をカッターで切り揃えながら、布端にかがり縫いをします。家庭用ミシンの縁かがり縫いよりも美しく、丈夫なかがり縫いを早く行うことができます。
また、伸縮性のあるニット地の縁かがりはもちろん、合わせ縫いを手早くできるため、ロックミシンだけで作品を完成させることもできます。
さらに、差動送り機能があると、ニット地の伸び止め、フリルなどもでき用途がいっそう広まります。

工業用ミシン

裁縫業者が使用するミシンです。デニムの裾上げの時によく使われています。

お問い合わせ ☎075-322-0632